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【報告】9/9 改正食品衛生法研修を開催しました(主催者:大阪府行政書士会中央支部)

令和3年9月9日(木)、大阪府行政書士会館の3階大会議室にて、
大阪府行政書士会中央支部主催の研修で、「行政書士が知っておく 食品衛生法の最新改正ポイント」としてお話ししてきました。

私は、某短期大学で非常勤講師として「衛生法規」という学科を担当しており、
食品衛生法をはじめ、食品安全基本法、食育基本法、製菓衛生師法、健康増進法、予防接種法、感染症法など、様々な法律について学生に教えています。
令和3年6月に、改正食品衛生法の全項が完全施行され、行政書士の業務においても影響が大きい点もあることから、
行政書士の先生方に広く知っていただきたい最新改正ポイントについて、お話しさせていただきました。

食品衛生法は、戦後に創設されてから何度も改正されてきましたが、最新の改正ポイントは、以下の7つです。
①広域におよぶ「食中毒」への対策強化
②特定の食品による「健康被害情報の届出」の義務化
③「食品用器具・容器包装」にポジティブリスト制度を導入
④食品の「リコール情報」は行政への報告を義務化
⑤「輸出入」食品の安全証明の充実
⑥「営業許可制度」の見直しと「営業届出制度」の創設
⑦原則全事業者へ「HACCP」を制度化

中でも、行政書士としては⑥と⑦が外せない改正ポイントとなりますので、その2つに時間を多めに割いてお話ししました。

このブログでも、簡単に重要な食品衛生法の最新改正ポイントについて触れておきます。

★営業許可制度がリニューアルされました
実は、戦後から同じ営業許可業種が使われてきておりましたが、
平成・令和の時代にマッチする営業許可業種へ統廃合され、新たな許可業種が創設されました。

・新たに登場した営業許可業種…漬物製造業、水産製品製造業、複合型そうざい製造業、複合型冷凍食品製造業など
・統合された営業許可業種の例…喫茶店営業→飲食店営業、あん類製造業→菓子製造業になりました。

保健所の考え方としては、「原則、1施設1許可に!」です。
できるだけ、1つのお店・事業所・食品工場などにおいて、1つの営業許可だけで済むように…と考えてくれています。

★営業届出制度が登場しました
食品衛生法の改正前は、①営業許可が必要 ②営業許可は不要 の2択でしたが、
改正後は、①営業許可が必要 ②営業届出が必要 ③営業許可も営業届出も不要 の3択となりました。

後述のHACCP(ハサップ)は、食品を取り扱う全事業者が対象となるのですが、営業許可業種ではないが、食品を取り扱う事業者もあります。
営業届出制度は、HACCPの対象となる全業種を保健所が把握するために創設されました。

そして、今まで営業許可業種だったものの一部は、営業届出業種へ移行しています。
注意すべきは、「今まで営業許可や営業届出の対象でなかった事業者の中で、新たに営業届出対象業種となっている事業者があること」です。
例えば、野菜果物販売業や製茶業、米穀類販売業などです。
そういった事業者は、令和3年11月30日までに、管轄の保健所へ営業届出をする必要があります。
このブログを書いているのが、令和3年9月13日。届出期限まで、あと2ヶ月半…!
「うちはどうかな?」と思った事業者様は、お近くの行政書士まで至急お問合せください!!


▲大阪府のリーフレット「令和3年6月1日から食品等事業者の営業届出制度が始まります」より抜粋

★施設基準が全面改正されました
食品関係の事業を開始する場合、飲食店やキッチンカー、テイクアウト専門店やデリバリー専門店なども含めて、
管轄の保健所へ食品営業許可申請手続きをして、許可を取得する必要があります。

その際にクリアする必要があるのが「施設基準」です。
二層シンクがあるか、お湯が出るか、扉付きの戸棚があるか、などの施設基準を満たしているかが、保健所に確認されます。

行政書士として注意しておきたい施設基準は、こちらです。
「手洗設備の蛇口が、せっかく手を洗った後に手を再汚染してしまわない構造であること」
例えば、「手でひねるタイプの蛇口」は現在では施設基準を満たしていないとされ、
センサー式や、ひじで押すことで操作可能なレバー式などの蛇口に取り換えることが求められます。

▲東京都多摩府中保健所のリーフレット「食品衛生ミニ情報 令和3年5月発行」より抜粋

★HACCP(ハサップ)による衛生管理が制度化されました
HACCPとは、食中毒や異物混入を防ぐための衛生管理方法です。
食中毒や異物混入が発生した場合、すぐに菓子折りを持ってお客様の所に駆けつけて真摯に謝ると、許してくださることが多いと思います。
それでも、そのお客様は二度と来店しなくなることがほとんどです。
いままでどれだけファンであって、その味が大好きであっても、一度食中毒や異物混入が発生してしまうと、怖くてお店に行けなくなってしまうのです。

食中毒や異物混入を発生させないことは、お客様の命を守ることはもちろん、お店の安定した経営のためにもとても大切なのですが、
食品を取り扱ううえで、「どういった工程でミスをしやすいか」「この工程でミスが起こると致命的」といったことを分析し、
日々の業務の中で「絶対ミスできない所」を重点的に監視し、些細な異常でもできる限り「記録」していく。
それがHACCPです。

しかし、「改正食品衛生法でHACCPを義務化されても、一体どうすればいいのか分からない!」のが普通だと思います。
そして、「うちみたいな小規模なお店でも、HACCPをする必要があるの?」という声もあるかと思いますが、食品を取り扱うことでお客様の命に責任を持つことになるため、規模に関わらずHACCPの対象となります。

ただ、厚生労働省は、小規模なお店なら「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」、いわゆる基準BのHACCPでよいとしています。
厚生労働省のホームページに、基準BのHACCP手引書がアップされていて、無料でダウンロードすることができます。
飲食店用や菓子製造業用など様々な分かりやすい手引書がどんどん新たにアップされていますが、特に飲食店用はとても分かりやすいです。
手引書の選び方や、衛生管理計画の作成方法が分からない場合は、行政書士がお手伝いさせていただくこともできますので、お近くの行政書士までお問合せください。

最近は、スマホやタブレットで管理することができるHACCPアプリもいくつか登場しており、とても便利です。
こちらのHACCPアプリ「FooF(フーフ)」は、不正記録防止機能も搭載されれおり、それでいて月額550円で、とても使いやすいのでおすすめです。

▼HACCPアプリ「FooF(フーフ)」
https://foof-haccp.jp/


▲農林水産省の「HACCP運用・管理アプリ紹介カタログ」より抜粋

以上、食品衛生法の最新改正ポイントのご紹介でした。

緊急事態宣言が延長されたことにより、人数を絞って開催することとなって、積極的に研修開催情報を発信して告知することができませんでしたが、
他支部や兵庫県行政書士会の先生にもお越し頂き、約30名の行政書士の先生方にお集まりいただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
そして、コロナ禍の中、開催方法について色々悩んで検討していただいた中央支部研修部などの皆様も、ありがとうございました。

大阪府行政書士会中央支部では、今後も様々な研修を企画していき、行政書士の知識の研鑽を図ってまいります。

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